孤独死はもはや老人などの後期高齢者だけの死因ではなくなってきている、 比較的まだ若く、とても死を考えるような年齢ではない人も多く孤独死で命を落としている。
演歌歌手の大御所で御年８１歳になる北島三郎さんの次男である大野誠さんも、まだ５１歳という年齢で孤独死で８１歳の父親よりも先に旅立つことになった。
今や年齢が若いからということだけで、孤独死から逃れられなくなってきている、 この孤独死について、勉強して調べてみたことを書いてみたい。
孤独死とは
まず最初に孤独死とはどのようなものであるのか。 一人で誰にも看取られずに、命を落とすことであるが、どうやら定義はあいまいなようである
葬儀関係の仕事をしていた友人によると、基本的に病院以外の場所で誰にも看取られずに死亡したことを変死というらしいが、 一人でアパートなどで変死した人を孤独死という定義での理解で問題ないと思う。
死亡理由は心筋梗塞などの心肺停止による突発死、 または自殺も孤独死だが、 悲しい話、自殺を試みたが、途中で怖くなって中断したにも関わらず、助けを呼ぶことができず、そのまま亡くなってしまうのも孤独死に定義されるでしょう。
ただ病院で亡くなった場合、その人に身寄りがいなくて亡くなった場合、家族がいないことで孤独な死には間違いないが、孤独死とは言えない。
行政用語では孤立死と表現されるが、孤独死と同義語と考えていいでしょう。
ちなみに一年で３万人ほどの方が孤独死を迎えているが、現在は多くの高齢者が一人暮らしをしているし、 ４０代、５０代、そして３０代、２０代であっても独身で一人暮らしが多くなってきているので、今後は孤独死の人数は増えていくだろうと予測されている。
孤独死の原因
問題を解決するためには、まずはその原因を知る事が一番のははやみちだろう、 では多くの孤独死の原因はどのようなものがあるのだろうか？
一番はやはり、病気であろう。
特に高齢者の心筋梗塞、脳卒中などの突発的な発作であり、助けが呼べないまま亡くなるケースが多い、
突発的な発作以外でも、 なんらかの疾患により、日常生活が困難になって十分な食事がとることができず、餓死などによる死因も発生している。
階段などから転げ落ちるなどしての死亡や、そのケガにより誰も助けが来ることがないまま衰弱死してしまう件も多い。
上記の病気などやケガなどは高齢者が多いと言われているが、 まだ若い人にも病気の発作や、ケガで動けなる事もあり、決して高齢者だけの問題でははない。
後は災害などや環境にも影響があるだろう
大震災のなどで、震災から生き残ったとしても、身内がすべて震災で亡くなってしまい、一人で生活するようになっても精神的な苦痛や、仮設住宅での共同生活への不慣れなどからの精神的な苦痛もあれば、暖房設備がしっかり整っていない理由から体調を壊すこともある。
実際に阪神大震災で生き残って、仮設住宅で生活を始めた人もその後に未来に明るい希望を持つことができず、衰弱して死亡や、生活環境から体調を崩してしまい亡くなる方も多くおられたと聞いている。
他の原因としてアルコール依存により中毒死もあるだろう、 お酒などにより、孤独の寂しさを忘れようと飲み続けて、最終的には中毒になり、意識を失い亡くなるケースもある。
そしてなんと言っても貧困である、 今の日本の豊な国であっても食べ物が買えないほどの貧困層は多い、 お金がないため、なにも食べることができず餓死して亡くなられたというニュースがなんと多いことか、 悲しいことに栄養不足で体が動かなくなったときに書いた手紙でおにぎりが食べたいと書き留められて亡くなった悲しい悲劇もある。。
孤独死の予防、対策
上記の原因から、どのような孤独死の予防を対策ができるだろうか？
まずは病気をもっている人の孤独死を避けるのはコミュニケーションをとる事である、 孤独死の一つの原因として、自分は孤独だ、誰からも必要とされていないと思う人が、精神的にも肉体的にもどんどんどんと孤独死へと近づいている。
私が尊敬するマザーテレサがまだ生前に日本へ来日されたときに仰られていた言葉がある、 貧しさとは物理的と精神的なものがあるという、物理的は物は、もちろん食事であったりの食べること、そして精神的な貧しさは 私はもう誰からも必要とされない人間だと思い込んで孤独になることと言っています。 この精神的な貧しさのほうが物理的な貧しさよりも問題であると。
マザーテレサの言葉
豊そうに見えるこの日本で、心の飢えはないのでしょうか、誰からも必要とされず、誰からも愛されていないという心の貧しさ。
物質的な貧しさに比べ、心の貧しさは深刻です。 心の貧しさこそ、一切れのパンの飢えよりも、 もっと貧しいことだと思います。
この言葉のように、心の貧しさを解くコミュニケーションこそが孤独死をなくす方法ではないかとおもいます。
市や区などの行政の改革はもちろん変更して行くことは大事だが、 家族や近所のつながりが必要ではないかと。
例えば新聞がポストにたまっていたら、家をノックして声をかけるとか、 定期的に訪問するとかの行動も考えられます。
そして今は色々なテクノロジーもある、 アメリカでは一人暮らしの高齢者は首からスイッチをぶら下げ、何かあればそのスイッチを押すことにより救急車や、助けを呼ぶことができる、 もし意識を失ってしまった場合では、家のところにモーションセンサーを取り付け、 一定期間のモーションセンサーの反応がなければ、電話などで連絡をしたり、家を訪問してみたりする対策もある。
もちろん対策をしても１００％孤独死をなくすことは不可能かもしれない、 しかしながら一人でも多くの孤独死を防ぐことはできるだろう。
それは未来への大きな一歩となるからである。
まとめ
孤独死の死因は様々であるが、 どのような人に起こりうることだと私は考えている
私自身も今は仕事があるし、家族もいるため大丈夫と思っていても、考えたくはないが、５年後、１０年後はどうなっているかは誰もわからない。
その時はいかにして自分の孤独を癒していくのか？ 酒などのアルコールに逃げてはいけない、それはやがてアルコール量が増えてしまい自滅につながってしまう。
人との繋がりを持ちたくないと思っていても、たまには地域のコミュニティなどに顔をだし、話をすることが大事だろう。
私の祖父はずっと電気工事の仕事をしていたが、 いまだに近所の人から電球が切れたや、エアコンの調子が悪いなどの電話などが来る、 ９０歳を超えて、今や電柱に上ることなどはもちろんできないが、 いまだに多くの人に必要とされていることは彼の活力になっている。
マザーテレサが言われた、もう誰からも必要とされなくなった人ではないのだ、 誰からか必要である人間になるために、私も今のうちから多くを学び、いつまでも必要とされる人間になっていきたいと思う。
