織田裕二がWOWOWで新しく始まるドラマ ”W監査役 野崎修平” で主演する。 銀行の内部を描いたドラマだが、前回も織田裕二はWOWOWのドラマで株価暴落でも銀行の審査役という役で主演をしていたので、 今回はWOWOWにおいては2度目の銀行員としてのドラマだ。
前回の株価暴落の原作は半沢直樹や最近では陸王などのドラマ化で一躍有名になった池井戸潤さん、 だったが今回の原作は周良貨さんという人の漫画からきているようだ。
監査役という仕事
監査役という仕事はどのようなことをする仕事なのか、いまいちわからない人もいると思うので 簡単に監査役という仕事について書いてみた。
この監査役の仕事が少しでもわかっていると、ドラマは楽しく見れるだろう。
監査役とは2つの種類がある
- 業務監査
- 会計監査
業務監査とは英語ではAuditor で取締役が、適法に会社運営を行い、株主に不利益をもたらしていないかなどをチェックします
会計監査は英語ではControllerでこちらも取締役が作成した経理上の計算書類に法的な不正や株主に不利益な会計操作が無いかなどをチェックします。
どちらも不正を行っているような取締役にとっては目の上のタンコブで、疎ましい存在です。
今回このドラマで織田裕二演じる野崎はこの内部監査の責任者だと思いますので、上記の業務と会計の両方から銀行内部に住む闇を暴いていくようなストーリーになるのではないかと思っています。
基本的には内部監査のプロセスは下記のようになります
- 予備調査 経営環境の分析を行い、監査の準備段階
- 監査計画の策定 5W1Hに基づき計画の立案
- 監査実施 実際の監査 アシュランスと言われる活動、実際に現場に行き、書類などの確認、裏付けなどの徹底的な審査を行います、 ここで会計上の不正や労基法の不正などが見つかることが多く、 問題のある部署の責任者は書類をどこかのロッカーに隠したりして不正を逃れようとします、 恐らくこのドラマでの見どころでしょう。
- 監査調書の作成 上記で実査された監査のレポート作成になります。 この時に問題点や改善点の調書も作成されます。
- 監査報告 上記で作成した調書の報告を行い、 ここで改善点なども報告、説明されます
- フォローアップ(コンサルティング) 監査結果を踏まえ、改善方法を検討し 実際に改善に向けて実施、 この時に取締役に不正などがあれば、取締役の解任、、 もちろん 会長、社長、ドラマの銀行であれば頭取さえも解任対象になることがあります。
監査役の法律によれば
監査役は、取締役会で違法または著しく不当な決議がなされることを防止するために、取締役会のすべての会合に出席しなければならないし、必要な場合には意見を述べなければならない。また、取締役会の場に限らず、取締役の不正行為またはそのおそれ、法令・定款違反または著しく不当な事実があると認めた場合には、遅滞なく取締役会に報告することを要し、必要があれば取締役会の招集を求め、または自ら招集することができる。
などとかなり詳細なことにも目を配り、どんな小さな疑問を調べ不正を見つけ、会社を法的にそして社員に対しても公平にそして、社会貢献を行う業務であり、かなりストレスのたまる仕事であることには違いない。
体力的にもそしてさらに取締役からのプレッシャーや妨害などもあるかもしれないので強靭な精神力も必要だろう。
その監査役を織田裕二がどのようにこのドラマで演じていくのか楽しみである。